その501 森の入り口 2020.8.14
2020/08/14
雨模様の一日。四万十町の窪川から大正町を通る国道439号線を走っていた。
国道とはいえ、道幅は狭い。すれ違いができないところがほとんどだ。
さらに北上すると梼原町に入る。運転にやや疲れてきたころ、道路わきに駐車スペースを見つけた。
釣り人のための駐車場のようだが、「鷹取山植物群落保護林」という表示がある。
山側に石段がつけられていて、その奥に山道が続くようだ。コースが3つ描かれたマップがある。
営林局が整備した遊歩道のようだが、誰も通らないだろうし、整備されたのはかなり古いのではないか。
気になりつつこの日はそのまま帰った。
あの森の奥に、めったに見られない動物や植物が待っているという、
ギャンブル的な思いが増して、その後2回遊歩道を歩いてみた。
遊歩道というより完全な登山道である。
1回目は先の駐車スペースから北上する「黒べえ」と表示されているコース。
15分ほど登ると巻込み株という説明板がある。
古くに切り倒された樹木の切り株は、内部が腐食してウロになっているのだが、
その樹皮は成長を続けて厚くなっていくそうだ。
30分ほど登ると山道はカーブをして左方向に曲がるはずだが、道が消えた。
それまではピンクのリボンがポツポツ見えたのだが、それも見えなくなった。
今日はここまで、として引き返す。
2回目は、もう少し北の「ゆすはら郷土の森」の表示のある所から南向きに進んでみる。
マップでは「白べえコース」。道は木段で整備されていて、休憩用のベンチも見える。
これは行けそう、と思うが、それも初めのうちだけ。
南下して西へカーブして等高線のほぼ水平な横道になると予想したが、西へのカーブが見当たらない。
薄くなった踏み跡からしっかりした尾根道に乗る。
これは白べえコースとは違う、と思いつつ尾根道を登っていく。
左手は植林帯、右手は自然林。1時間ほど登って「郷土の森」の表示が出た。
夏の盛りとしては虫の襲撃は少ない方だが、立ち止まると大きな蚊が何匹も寄ってくる。
またしても今日はこれまで、と引き返す。
かなり下って、古いベンチ脇から山道が分岐しているのを確認。
この道が正解だったかもしれない。
登り口に帰り着いて一息入れていると、黒いアゲハチョウが羽音も聞こえるぐらい顔のそばに寄って来た。
歓迎されたのではあるまい。きっと水筒のスポーツ飲料の匂いに誘われたのだろう。
やはり、あの自然林のど真ん中を歩いてみたい。
以上、私の夏の林間学校の報告、終わり。