マスク

2009/02/18

二月はマスクが活躍する月である。
先日、ラジオ番組のあるコーナーを担当するタレントの方が、
生で当院から放送したいと言ってきた。明日の放送だという。
インフルエンザが流行する時期であり、
予防法その他の注意点について質問するから、話してほしいとのこと。
「これからピークに向かう時期で、予防接種は終わってしまったけれど、
マスク、うがいで予防しましょう。」といった話をしておいた。
タレントさんは元お笑い系の芸人さんで、さすがに舌がよく回る。
マスクの話題一つでよく間を持たせるものだと感心した。
この番組の後、高知におけるインフルエンザの流行は潮が引くごとく低調になった。

 

節分でもマスク(仮面)が活躍する。
お父さんがお面をかぶって鬼の役をする家庭は、実は少ないのだろうけれど、
大豆には小さなお面がおまけで付いている。

 

子供の頃、神社の縁日でアトムのお面が売られていて、
私は欲しがったけれど、
「あれはアトムの歌を歌わな売ってくれんがよ。」
と親にだまされたことを、大分たってから気が付いた。
結局おばさんが買ってくれたのだが、
お面の上に絵本をどさっと置いたら、
パリンとあっけなく割れて涙したことも思い出した。

 

オペ室勤務の看護師さんは、帽子とマスクで顔をおおうので、
目の表情が強調され、それがまた生き生きとシャープ、知的に見える。
ふだんの診療の時にマスクをすることが多い耳鼻科のドクターもそうだ。
ただ、口元の表情がわからない分、目が笑っていないと少しこわい。

 

春先の風が強い日は、黄砂が舞い、スギ花粉の飛散も本格的になっている。
今年は花粉の量が多いそうで、花粉症の人にとっては大変な季節である。
私も花粉症で、特に中学生の頃は鼻詰まりがひどく、寝苦しかった。
まだ世間であまり花粉症が言われていない頃で、
どうして学校ではあまり鼻がつまらないのに、
家に帰ると症状がひどいのが不思議だった。
陽に干した布団に花粉が付着していたのが原因で、
特に蒲団をはたくと、花粉が中まで入り込んでしまうそうだ。

 

ドビュッシーのピアノ曲にベルガマスク組曲というのがある。
仮面をつけた人が踊る曲のようなイメージが浮かぶ。
有名な「月の光」もこの中の一曲である。
しかしこの組曲はマスクとは関係なく、
ベルガマスクとは、ドビュッシーがイタリアに留学した時に接した
「ベルガモ地方の」という意味だそうだ。

 

マスクは顔によくフィットするものを選んでお使い下さい。


コメント

子供の頃、テレビで見た全盛期の白覆面の魔王ザ・デストロイヤーは恐かったなあ。
今でもマスクをかぶった人を勝手に写真に撮ると蹴たくられるようで。